ステップワゴンに付いてしまったガリ傷の補修をしました。
駐車場から出る際、縁石に左サイドステップ後方を当ててしまいました。運よく割れずに済みましたので、市販の補修材を使って自分で修理をしました。
補修に必要なもの
まずは補修に必要なものを揃えます。
カー用品専門店やホームセンターには自動車用の補修用品のコーナーがあり、ホルツやソフト99といった大手から、さまざまな種類のものが販売されています。また、近所にない場合はネットショッピングが便利です。
耐水サンドペーパー
150番・320番・600番・1000番・2000番を各1枚
番号が上がるにつれて粒子が細かくなります。バラ売りだと価格は一枚100円以下で購入できますが、自動車補修用として数種類がセットになったものあります。
バンパー用パテ
凹んだ部分を埋めるのに使用します。
バンパープライマー
バンパーや純正エアロパーツの素材はPU(ポリウレタン)やPP(ポリプロピレン)なので、これを吹いて塗装の密着性を良くします。
サーフェイサー(プラサフ)
下地処理に使います。補修した部分の表面チェックと塗料密着性を良くします。
白と灰色があります。
ペイント用スプレー
(ホンダ用:ホワイトオーキッドパール※ホルツから発売されています)
上塗り用のスプレータイプの塗料です。各メーカーの色記号に合わせて調合されています。色記号は車両のコーションプレートに表示されています。
クリア用スプレー
塗装の上に塗るもので、艶出しと表面保護の役目をします。
マスキングテープ
塗装時に他の部分に塗料が付着しないように新聞紙等で養生をするのに使用します。
紙製のテープは糊が残らないので剥がすのが簡単です。
シリコンオフ
表面の油分を取り除くのに使用します。
コンパウンド(仕上げ用)
クリアー塗装後、表面のザラツキを整えて光沢を出すのに使用します。液体タイプが使いやすいです。
布(通常のタオルと表面の滑らかなクロス素材)
タオルは色々と拭いたりする際に必要で、あらかじめ小さく切っておくと便利です。コンパウンドを使用するときは柔らかいクロスを使用します。
一度に全てを揃えると6,000円くらいです。
作業手順
キズの部分を整える
キズの部分を見てみると表面が凸凹しています。これを耐水ペーパーを使って平らに研磨します。
最初は150~320番の粗目を使って大きいキズを取り除きます。次に600番で表面を整えます。
終わった後を見ると凹んでいる部分がありますが、ここはパテで埋めますのでそのままにしておきます。
シリコンオフで表面の脱脂を行ないます。
下地(黒い部分)が露出している部分は、バンパープライマーを吹いてパテの密着性を良くします。
パテで凹みを埋める
凹んだ部分はパテを使って埋めていきます。
表面より気持ち大きく盛りつけて乾燥させます。
乾燥したら600→1000番で表面を整えます。手で触ってみて段差が無くなったら完成です。
サーフェーサーで下地処理
サーフェーサー吹きの前に塗料が付着しないように周りを養生します。
塗装は境目を目立たなくさせるため、大きめの範囲を残しておきます。パーツのつなぎ目を利用して区切ると仕上がりが綺麗になります。
次に細かいキズをチェックします。
キズが残っていたら再度補修を行い、もう一度サーフェーサーを吹きます。これを繰り返してキズを無くしていきます。
サーフェーサー吹きが終わったら、1000番で表面を整えます。強くこすり過ぎると下地が出てきてしまうので、注意しながら行ないます。
ホワイトのサーフェーサーなので、見た目は傷がほとんど分からなくなりました。
塗装
下地処理が終わったら塗装です。
塗装は晴れた日に行なうのが原則です。雨の日のように湿度が高い日に塗装を行なうと「かぶり」という現象が発生してしまいます。
この「かぶり」とは、塗装時に塗料が空気中の水分を吸って表面が白くなってしまう現象で、発生した場合は修正が非常に面倒です。
また、外気温が低い時にペイントスプレーを使用する場合は、40℃前後のぬるま湯で少し暖めてから使います。そうすると粒子が細かくなり、吹きダマが発生しにくくなります。
塗装は左右に素早く動かして吹くのがコツです。塗装面から少し離れた部分から噴射して、そのまま素早く左右に動かします。
一箇所に大量に吹くと塗料が垂れてきてしまうので薄く数回に分けて吹きます。一度吹いたら1時間程度の間隔を空けて重ね塗りをしていきます。
ホコリやゴミが付着した場合は、あわてて直ぐには取らずに乾燥させてから細目の耐水ペーパーやコンパウンドで磨いて取り除きます。
塗装が終わったら十分に乾燥させます。
塗料に含まれるシンナーが揮発するには時間が掛かるため、自然乾燥なら3~4日以上は空けたほうが良いです。(その間は普通に乗っていました)
最後に、クリアーを吹いて乾燥したら表面をコンパウンドで磨いて完成です。塗装の境目が目立つようなら、ボカシ用スプレーもありますので使うと目立たなくなります。
まとめ
こういった補修は昔から色々やっていたので、見た目に分からない程度まで補修できました。
クルマの補修はDIY用品が充実しているので、練習をしてコツを掴めば素人でも綺麗に補修出来ます。
(プラモデル塗装の経験が有る方でしたら分かると思いますが、同じような手順で直していきます)
補修用品メーカーのHPには手順の解説や動画があるので、これらも参考になります。
急いだり焦ると大抵は失敗するので、時間をかけてゆっくりと修理するのがポイントです。
【2017年9月追記】
補修から約3年経過しましたが、塗装のはがれや傷みはありません。
しっかりと補修すれば十分な耐久性がありあます。