carrozzeria「DVH-570」は1DINサイズのオーディオにDVD再生機能を内蔵したメインユニットです。
希少な1DIN・DVD再生機
2012年発売のDVH-570は、その後モデルチェンジすることなく継続販売されています。
かつてはKENWOODやPanasonicなど、国内メーカー各社が手掛けていた1DINタイプのDVDプレーヤーも、現在ではcarrozzeriaのみとなってしまいました。
現在はナビや2DINマルチメディアオーディオなどのモニター内蔵モデルにDVD再生機能があるため、1DINタイプのDVDプレーヤーは需要が少ないかもしれません。
使いやすさはcarrozzeriaならでは
左側に操作系を集中させたデザインは、carrozzeriaの1DINオーディオと共通です。
アンプやオーディオ機能も内蔵しているので、DVD再生以外にも通常のオーディオとしても十分な性能です。
各キーの操作割り当て。
リアの端子です。
左側:アンテナ・ステアリングリモコン用端子
右側:リア/サブウーファー用音声出力、音声入力、5.1ch用の光デジタル出力
映像は出力・入力が各1系統あります。
複数のモニターで映す場合は、映像分配器を使用します。
DVD、オーディオ共通のリモコンが付属します。
リモコンの操作性は良いですが、受光部がフロントパネルに内蔵されているため、設置の自由度は限られてしまいます。
本体は、純正ステアリングリモコンのアダプターに対応しています。
イルミネーションは常時点灯式でブルーとレッドの2色が選択可能です。
照度は強めですが、2段階のディマー機能があるので照度を少し落とすことができます。
右側にはUSBとAUXがあります。
USBは供給電流が1Aあるので、充電用としても使えます。
AUXは映像入力にも対応していますので、ビデオカメラなどからの映像入力も可能です。
もちろん、iPod/iPhoneコントロールもできます。
映像出力を利用して、プレイリストをモニター表示することも可能です。
光学ドライブはDVDの他に、VRモードで録画・編集したDVD-R(1・2層)/RWにも対応していますので、地上デジタル放送やBSデジタル放送を録画した番組も再生できます。
本体のディスプレイは英数表示のみなので、DVDの詳細設定はモニターに映して行います。
フロントパネルは取り外しが可能です。(取り外すことはありませんが…)
充実したオーディオ機能
オーディオ単体機としても、中堅モデルと同等の性能を持っています。
主要機能は
・圧縮オーディオを高音質再生する「アドバンスド・サウンド・レトリバー」
・バーブラウン社製、高性能D/Aコンバーター
・Power MOS FET パワーアンプ(50W×4ch)
・高域/中域/低域の調整が可能な3バンドイコライザー
・プリセットイコライザー(5パターン)
・小音量だと聴こえにくい低音と高音を強調する「2モード・ラウドネス」
映像・音声のRCA入出力や光デジタル出力を備えているので、サブウーファーや5.1chといったシステム拡張も可能です。
便利なのが、RCAでの音声出力でもボリューム連動やイコライザー、ラウドネスのエフェクトが使える点です。
純正ナビの外部入力でも迫力ある音声で再生されます。
実用的な動画再生機能
DVH-570ではディスクやUSBメモリに保存した動画ファイルを再生することができます。(DivXでのエンコードが必要)
解像度は当方で調べたところ、最大700×394程度まで再生可能でしたので、機能としてはFH-780DVDと同等のようです。(後継モデルのFH系では再生機能の性能が落ちてしまっています)
出力がRCA入力なので画質は多少粗くなりますが、リアモニター用としては実用的な解像度です。
まとめ
1DINサイズでDVD再生できる貴重な1台ですが、USBやAUXも付いているので、オーディオ用途でも十分使えます。
USBの動画再生については、変換の手間は掛かりますが、実用的な再生能力を備えていますので、リアモニター用の再生機としても最適です。
良い点
・USBでの動画再生も可能(要変換)
・オーディオとしても十分使える高音質機能
・1DINでオーディオとDVDの両方が内蔵されている
・オーディオ中堅モデル並の実売価格
注意したい点
・映像入出力は各1系統のみ
・リモコン受光部の延長は不可
・Bluetoothは非搭載
欧州車など、1DINしかないクルマでも、1台でオーディオとビデオの両方が扱えるのもメリットですね。