カーDIYを始めようと思っても、最初にどんな工具を揃えればいいのか?
自身の経験から必須・使用頻度の高い工具を中心にまとめてみました。
揃えておきたい工具
電工ペンチ
電装品の配線処理でギボシ端子などをカシメるだけでなく、カッター機能や配線コードの被覆を剥くワイヤーストリッパー機能も使います。
ドライバー
クルマに使われているのはプラスネジなのでプラスドライバーを中心に揃えます。
先端の大きさはJIS規格で決まっていて、通常は1番と2番があれば大丈夫です。
「2-10」や「#2-10」などの規格が表記されていますが、前の数字が先端の大きさ(これは2番)で後の数字が軸の長さ(10mm)を表しています。
マイナスドライバーは本来のネジ回し用途よりも、コネクタを外したり隙間に入れて「こじる」のに使用するのがほとんどです。
作業スペースの狭いバンパーなどの着脱時は、手元で回転ができるラチェットタイプが便利です。
使用頻度はそれほど多くないですが、電装関係では精密ドライバーも揃えておくと便利です。
ニッパー
配線コードや部品の切断に使います。
プラスチックも切断したりするので、大きいものが使いやすいです。
ラジオペンチ
押さえたり引っぱったり、狭いところ作業に使ったりと多目的に使います。
ソケットレンチ
本体(ラチェットハンドル)にソケットを装着して回転させることで、ボルトやナットを締めたり緩めたりする工具です。
カーDIYで使用するなら差込角(角ドライブ)が、9.5mm(3/8インチ)がちょうど良いです。
ソケットは主に8mm~19mmを使用しますが、最初に揃えるなら単品購入よりもラチェットハンドルとソケットがセットになっている物を選ぶのが楽です。
また、セット品であればラチェットとソケットの距離を延長させる「エクステンションバー」が含まれているものを選ぶか、買い足しすることが必要です。
メガネレンチ
ボルト・ナットを締付けたり緩めたりする工具で、カーDIYでは10mm~14mmを多用します。
形状はストレートの他に、先端がオフセット(角度付き)しているものがあり、オフセット形状なら平面に固定されたボルトやナットでも、グリップ部分がが浮くので回しやすいです。
スパナとメガネレンチが一緒になったコンビネーションレンチもあります。
六角レンチ
六角穴付ボルトを緩めたり締めたりする工具で、L字形状をしています。
長手側がボールポイント形状になっているものは、斜めからネジを回すことができます。
内装はずし(リムーバー)
内装部品の合わせ目に差し込み、浮かせて外すための工具で樹脂製と金属製があります。
樹脂製は軟らかいため内装に傷が付きにくいですが、その分耐久性が落ちるので劣化や破損した時点で買い換えが必要となります。
金属製は耐久性があり、先端が細いので樹脂製では入りにくい部分や「てこ」の原理でクリップを浮かせるのに適しています。
カークリップはずし(クリップ・プライヤー)
バンパーや外装部品に多用されているプラスチッククリップを外すための工具。
プラスチッククリップはロックを浮かせる→全体を引き抜く2工程のため、マイナスドライバーなどで無理にやると破損率が高くなってしまいます。
こうした専用工具を使うことで、プラスチッククリップの破損率が激減します。
マグネット付パーツトレイ
作業中に外したネジやボルトを置いておくためのトレイ。
底に内蔵された強力なマグネットが強力に保持するので、紛失する心配がありません。
国内の工具メーカー
私が使っている工具のメーカーをご紹介します。
老舗の総合工具メーカーで、堅牢で高品質な工具は整備士から一般まで幅広く支持され、トヨタの認定車載工具にもなるほど。
名実とも国内工具のトップブランドで、ブランド展開はスタンダードブランド「KTC」の他に、鏡面仕上げの美しさや超高精度を追求したハイブランド「nepros:ネプロス」があります。
こちらも老舗の総合工具メーカーで、ホームセンターで購入できる身近さとプロ用途にも耐えられる安定した品質を高水準で併せ持つのが特徴。
KTCと同じく長く使える良い工具なので、入門用として揃えるのにも適しています。
主力のドライバーは国内シェアトップ。
1984年に発売されたグリップが丸く締め付けが楽な「ボールグリップドライバー」は同社のロングセラー製品です。
ペンチ・ニッパーが主力商品。
特にニッパーは長く使っていますが、切れ味や耐久性の良さは専門メーカーならではの品質と感じます。
まとめ
紹介した工具類を中心に揃えておけばDIYで一通りの作業ができますし、不足分は必要に応じて買い足していくとムダがありません。
シッカリと嵌る、切れ味が良い、スムーズに作動する…精度や品質の優れた工具を使うと確実に効率良く作業ができるので気持ちが良いです。
初期投資は多少掛かりますが、品質の優れた工具は長く使えますので結果的にコスパも良いです。