【DIYの基本】ホーンの基礎知識と交換方法

カーDIYの基本

ホーンの配線・交換方法についてまとめました。

 

ホーン(警音器)について

クルマのホーン(道路運送車両法でいう警音器)は、保安部品として下記の通り規制されています。

警音器の音の大きさ(2以上の警音器が連動して音を発する場合は、その和)は、自動車の前方7m の位置において 112dB 以下 87dB 以上(動力が7kW 以下の二輪自動車に備える警音器にあっては、112dB 以下 83dB 以上)であること。

警音器の警報音発生装置の音が、連続するものであり、かつ、音の大きさ及び音色が一定なものであることとする。

道路運送車両法の保安基準より

 

ホーンを交換することは可能ですが、保安基準に適合しているもの(純正オプションやメーカー品)を選ぶ必要があります。

 

ホーンの種類

ホーンの形状には「平型ホーン」と「渦巻き型ホーン」の2種類があります。

 

平型ホーンは薄型の形状で国産車の多くに装着され、「ビーッ」と鳴る機械的な音が特徴です。

平型ホーン

 

渦巻き型ホーンとは、内部が渦巻き形状になっている共鳴管が付いたものです。

トランペットなどの管楽器と同じ原理で音が増幅されるため、「ファーン」と響きのある音が鳴ります。(高級車では標準装着されている場合もあります)

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渦巻き型ホーン

 

シングルホーンとダブルホーン

装着されるホ―ンの数が1個の場合は「シングルホーン」、2個の場合は「ダブルホーン」と呼びます。

コスト面から軽自動車や小型車はシングルホーンが主に使われています。

また、中・大型車は音色に高級感を持たせる理由から、ダブルホーンを採用していることが多いです。

シングルホーン

 

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ダブルホ―ン

 

ダブルホーンと言えば渦巻き型ホーンが主流ですが、純正装着では平型ホーンの場合もあります。

平型ホーンのダブル

 

ダブルホーンは高音(Hi)と低音(Lo)を組み合わせて、和音にすることで音に厚みを持たせています。

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渦巻き型ホーンのダブル

 

ホーン交換に必要なもの

ホーンを交換するのに必要な物です。

 

ホーン本体

純正オプション以外にも、アフターパーツ(ミツバやBOSCHなど)種類も多いです。

保安基準適合品であることを基準に選びます。

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ミツバのダブルホーン。

本体の取付用ブラケットは付属していますが、クルマに取り付けるためのボルトは付属していないので必要に応じて別途用意します。

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ホーンハーネス

ホーンは消費電力が大きいので、ヒューズの容量によっては電源をバッテリーに直接配線する必要があります。

リレー付きの専用配線を使用すると、簡単かつ確実に配線することができます。

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汎用タイプはメーカーを問わずに使えます。

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純正配線を使用して取り付ける場合は、メーカーのカプラーに合わせた変換コードも用意すると加工の手間が省けます。

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コルゲートチューブ

エンジン内部に配線するため、コードの保護として使用します。

ハーネスセットにも一部分に巻かれていますが、長さが不足するので3~5φを2m程度用意しておきます。

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リレーの必要性

ホーンは消費電力が非常に大きく、純正のシングルホーンが3.5Aの場合は42W(3.5A×12V)の電気が流れます。

これをダブルホーンに交換すると、流れる電気は4A×2個=8Aで92W(8A×12V)にもなります。

4A×2(96W)の電流が流れる

 

シングルホーン装着車は、下のようにホーンのヒューズを他の電装品と共用している場合があります。

下記の場合、ホーンのヒューズは10Aでブレーキランプと共用になっています。

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純正のシングルホーンが3.5Aなので、ブレーキランプの3.5A(21W×2/12V)と同時使用しても7.0Aとなるので、10Aのヒューズで大丈夫です。

これをダブルホーンに交換すると、ホーンだけで4A×2=8Aの電流が流れますので、ブレーキランプと同時使用すると、8A+3.5A=11.5Aとなりヒューズが切れてしまいます。

このようにヒューズ容量をオーバーしたり余裕が無い場合は、ホーンの電源をバッテリーに直接続します。

 

リレーを使用して配線をすると、純正ホーンの配線に電気が通る(ホーンボタンを押す)と、リレーが作動してバッテリーから直接ホーンに電源が流れるようになります。

リレーの構造と動作原理(ミツバサンンコーワHP)

 

ホーンの取り付け

軽自動車(シングルホーン)のホーンを交換手順です。

※シングルホーン装着車(1端子)にミツバのプラウドホーンを装着する場合は、囲いの中の配線となります。

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取り付けにはバンパーやグリルを外して作業をします。

右下にホーン

 

純正のヒューズ容量が足りないので、ホーンハーネスを使用してバッテリーに直接接続します。

赤色の電源コードをプラス端子に共締めしておきます。(バッテリーへの接続は最後)

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純正ホーンを外します。

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純正ホーンのコードは1本で、ここにホーンハーネス(青色)を接続します。

純正変換コードを使用すれば、端子を加工することなく接続ができます。

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変換コードを使用しない場合は、カプラを切断してハーネスの青色コードと接続します。(防塵処理を忘れずに)

青色コードは2本ありますので、もう片方はアースします。

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ホーンはフレームのボルト穴などを利用して取り付けます。

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普通車はフロントグリル付近に余裕があるので取り付けできますが、軽自動車は余裕が無いためヘッドライトの下などに取り付けます。

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各ホーンにハーネスの黄色コード(電源)と黒色コード(アース)を接続します。

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アース3本はボディのアースポイントに共締めします。

青色コードが純正配線からで、黒色コードの2本は新設のホーンからです。

 

リレーはエンジンルーム内に固定します。

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コルゲートチューブを巻いて配線を保護します。

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コードが遊ばないように固定したら、最後にバッテリーに接続をします。

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正常に鳴ることが確認できたらバンパーを戻して完成です。

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まとめ

ホーンの交換は純正装着されているホーンの数やヒューズの容量によって配線方法が変わります。

取扱説明書にヒューズの位置と容量が記載されているので、実車とともに確認を行い必要な配線を準備しておく必要があります。

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