コレクションから、トヨタ・エスティマのカタログ(1995年発行・中期モデル)をご紹介します。
※記載内容は本カタログが基になっています。
初代エスティマはコンセプトモデルが1989年の東京モーターショーに出展され、その半年後の1990年5月に販売を開始しました。
エスティマの車名は英語で「尊敬すべき:estimable」に由来しています。
エスティマのワンモーションフォルムを実現させたのは、エンジンを75°に傾斜させて車体の床下中央にレイアウトしたミッドシップレイアウト。
室内空間や前後重量配分に優れたレイアウトではありますが、このクラスとなるとV6エンジンを搭載する競合他車も多く、エスティマはエンジンレイアウトはバリエーションが制約されてしまうデメリットでもありました。
エクステリア
短いフロントノーズから後方に延びた広大なキャビンが特徴のデザイン。
丸みを帯びたフォルムから付けられたキャッチコピーは「トヨタの天才タマゴ」
ラインナップはシンプルで、スーパーチャージャーエンジンの「エスティマ」と自然吸気エンジンの「エスティマX」の2タイプ。
エクステリアでの違いは主に、リヤスポイラー有無、バンパー・サイドガーニッシュの塗装有無、「エスティマ」がアルミホイール、「エスティマX」がホイールキャップなどです。
また、「エスティマ」はフロントドア側面に「SUPER CHARGER」のエムブレムが装着されます。
インテリア
大きくラウンドした質感の高いインパネは中央上部に空調・オーディオを集約し、デザインと機能性を併せ持っています。
3列目もクッション厚の十分な快適性重視のシート。
スーパーチャージャーエンジンの「エスティマ」は7人乗り。
自然吸気エンジンの「エスティマX」は廉価モデルの位置付け。
セカンドはベンチシートに変わり乗車定員は8人になります。
CD&カセットデッキ・9スピーカーの「エスティマ・ライブサウンドシステム」をオプション設定。
この頃は純正でもMDデッキが用意されるようになりました。
大型のリヤ空調ダクトはクーラー機能のみ。
フロントコンソールボックスの他、冷蔵庫もオプション設定されていました。
メカニズム
前期モデルでは2400㏄自然吸気エンジンのみの設定でしたが、ボディサイズに対してアンダーパワーであったことから、中期モデル以降はスーパーチャージャーエンジンを追加設定して動力性能をアップさせています。
後期モデルになると自然吸気エンジンは廃止され、スーパーチャージャーエンジンに統一されました。
サスペンションはフロントがマクファーソンストラット式、リヤはダブルウィッシュボーン式の4輪独立懸架を採用。
フルタイム4WDも設定されていました。
中期モデルではABSが「エスティマ」で標準装備、「エスティマX」でオプション。
また、運転席エアバッグは両タイプでオプション設定でした。
主要装備・諸元一覧