経年変化による厄介なヘッドライトの黄ばみ。
軽~中程度の症状であれば、DIYで補修することができます。
ヘッドライトが黄ばむ原因
デザインの自由度や耐衝撃性が高いことから、多くのクルマのヘッドライト素材にはポリカーボネート樹脂が使用されています。
表面には傷や耐侯性・紫外線劣化を防ぐ目的ためコーディングが施されていますが、太陽光(紫外線)に長期間さらされ続けたり、ヘッドライトの使用時間が多かったりするとコーティングや素材そのものが劣化し、黄ばみやくもりが起こってきます。
このようにヘッドライト表面がくもり、黄ばみが出ています。
黄ばみが進行した状態だと最悪は必要な光量が確保できず、車検が通らない可能性もあります。
しかし、高額なヘッドライト交換をしなくても、状態によっては透明さを復元させることが可能です。
変色したコーティング層を研磨で除去した後、再コーティングする方法ですが、症状が軽~中程度であればDIY用として専用ケミカルも各種販売されています。
3M ヘッドライト用レストア キット
今回の補修では、3M「ヘッドライト用レストア キット」を使用しました。
軽~中程度用の補修用として必要なものが一式揃っています。
(ヘッドライト用コーティング剤は単品販売もされています)
作業手順
ヘッドライト周辺を付属のマスキングテープで保護します。
【1工程目】
水で濡らしながら、トライザクト・フィニッシング ディスクP1000でレンズ表面を研磨します。(古いコーティングを落とす)
研磨時の水が黄色から白に変わったら完了です。
全体的に白く、くすんだ状態になります。
【2工程目】
1工程目と同様にトライザクト・フィニッシング ディスクP3000で表面を研磨します。
(レンズ表面の研磨キズを整える)
1工程目の2倍の時間をかけて丁寧に磨くと、半透明のくすんだ状態に変化します。
【3工程目】
表面の汚れを洗い流して乾燥させた後、ヘッドライト用コーティング剤を塗ります。
2パック同梱されていますので…
・1パック目は左右レンズの1回目コーティング(キズ埋め用)
・2パック目は左右レンズの最終コーティング(仕上げ用)
として使用します。
コーティング剤が含まれたシートは強く塗ると垂れやすく泡立ってしまいます。
横方向にスーッと軽く撫でるように動かし、塗り直しをしないのがコツです。
(塗り直しをするとスジが入り、仕上がり時の透明度が低下します)
一回目を塗ると、くすんでいた表面がキレイな透明に変わります。
10分ほど乾燥させたら二回目を塗ります。
施工後の状態。
くすみが無くなり透明な状態が戻りました。
劣化度合いが中程度であれば、ここまで透明になります。
前後の比較です。
まとめ
予想以上の効果で透明度が戻りました。
作業は1時間ほどでしたが、コーティング剤を塗るのにコツが必要です。(3Mホームページに動画が紹介されていますので、これが参考になります)
コーティング剤は単品販売もされていますので、研磨材は市販品を使用しても良いですが、同梱のトライザクト・フィニッシング ディスクは性能が良くて使いやすいので、最初はセット品で試すのが良いかと思います。
コーティングの耐久性はこれから確認していきますが、ヘッドライトの透明度が戻るとクルマの見た目も良くなります。
【追記】
半年後の状態です。
普段は職場の青空駐車ですが、劣化の進行は思ったよりも少なく透明度を維持していました。
1年後の状態です。
コーティングが劣化すると一気に黄ばみが進行した印象です。