N-WGNカスタム(JH1・FF)を購入しました。
N-WGNはライフ・ゼストの後継車として開発されたNシリーズの第4弾モデルで、パワー・燃費・装備・広さと従来よりも大きく進化しています。
NA(自然吸気)エンジンでも軽快な走り
以前にゼストスポーツ(ターボ)に乗っていたことがありますが、比べると一番進化を感じたのが動力性能です。N-WGNはNAでも意外と軽快に走ります。
NAでも十分な動力性能を持っているので、街乗り中心ならターボは不要だと思います。
ですが、やはり軽NAなので追い越し時の加速ではパワー不足を露呈します。そのような場合はECONモードをOFFにしてエンジン回転を上げてやれば多少改善します。
全体的にはカタログ数値以上にエンジンのフィーリングが良く、NAでも十分な動力性能が確保されている印象です。
N-BOXから採用された新世代のS07AエンジンはN-WGNでは、ナトリウム封入排気バルブやツインインジェクションといった、軽自動車では初採用の技術を搭載して大幅に改良されています。常用域の使いやすさを重視したエンジンに仕上がっていて、これが乗りやすさに繋がっています。
ナトリウム封入排気バルブ
技術的には古いもので航空戦闘機のゼロ戦にも採用されていました。
高温になる排気バルブ付近の温度を、バルブ内に封入した金属ナトリウムの熱流動性効果で冷却する技術で、これによりノッキングを抑えることが可能となり、圧縮比を上げて出力を高めています。
ツインインジェクション
1気筒あたり2つのインジェクター(燃料噴射装置)を装着して、1本あたりのガソリン噴射量を少なくしてます。
1つのインジェクターに比べて燃料の霧化が促進されるため、燃料と空気をより均一に混合させて燃料効率を高めることが可能で、出力向上と低燃費につながります。スズキのデュアルジェットエンジンもこれと同じ機構です。
N-WGNにはターボの設定もあります。クルーズコントロールも標準装備なので、高速走行が多ければターボを選んだほうが動力性能に余裕あり運転が楽になります。
軽としては高い静粛性
巡航時の静粛性は割と高いです。
CVTのためエンジン回転数が低く抑えられているのと、防音・遮音材が多く使われているためです。特にカスタムは標準モデルよりも多く使われているようです。
巡航時(ECONモードON)のエンジン回転数は時速60kmで約1,800rpmです。
100km巡航でも2,800rpmに抑えられています。3,000rpmを超えた付近から音は次第に大きくなりますが、ほとんどが加速時なので思ったほど気にはなりません。
また、ECONモードをOFFにすると200rpmほど回転数が高くなりますが、抑えられていたパワーが開放されるため、NAでもキビキビ走るようになります。
良好な燃費性能
NAのカタログ燃費(JC08モード燃費)はFFで29.2km/Lです。
通勤使用(郊外・渋滞なし・エアコン控えめ)での燃費は
・春・秋…25~26km/L
・冬・夏…22~24km/L
気候の穏やかな季節はカタログ燃費の80%以上は出るので助かります。
毎月約1,000kmほど走りますが、月間の給油回数が前車フィットRSの3回から2回に減り、金額では▲3,500円/月の節約になりました。
ベースグレードでも充実した装備
購入したのはカスタムGタイプでグレードの中ではベースモデルですが、装備は意外と充実しています。
一般的にベースモデルは価格重視のため装備が劣るイメージがありますが、カスタムは全グレードでディスチャージヘッドライト・アルミホイール・スマートキー・オートエアコンが標準装備です。
上級モデルになれば安全装備や室内装飾が付いてきますが、特に必要なければベースモデルでも十分です。
外観はグレードによる差がほとんど無いのも嬉しいところです。(違いはハーフシェード付フロントガラスの有無程度)
反面、内装はベースグレードですとインテリアパネルなどの装飾がほとんど省かれてしまいます。
広くスライドする便利なリアシート
リアシートはとても広いです。
スライド機構が付いていますのでリアシートを最後部にすれば、フロントシートを最後部に下げても写真のように大人が足を余裕で組める広さを確保できます。
シート下のアンダートレイはカタログ通りの傘置き場として重宝します。
こうした広い後席もホンダ独自のセンタータンクレイアウトによるものですが、燃料タンクを運転席の下に設置している分、足元の出っ張りが少し気になります。
リアシートを最後部まで下げた状態の荷室です。ちょっとした買い物程度でしたら大丈夫です。
リアシートを最前部にした状態の荷室です。おおよそ倍の広さが確保できます。
まとめ
走行性能・利便性・デザインなどN-WGNは全体の完成度が高く、これからの軽のスタンダードだと感じるクルマです。
特にNAの動力性能は従来の軽のイメージとは全く異なり、日常で不満の無い性能を発揮してくれます。また、装備が充実しているので普通車からのダウンサイジングでも不満は少ないです。
加速感やクルージング性能を重視すれば、強力なパワーが得られるターボがおすすめです。しかし装備が”全部入り”になってしまい、軽としては価格が高額になるのがネックです。