ホンダ車の多くに装着されている「ECONスイッチ」
NシリーズはECONスイッチONにすると、アイドリングストップ機能が作動し、スロットルやCVT、エアコンを省燃費制御に切り替えます。
しかし、ドライバーの意図しないアイドリングストップやエンジンレスポンスの低下などの副作用も同時に発生してしまいます。
さらに困ったことに、ECONモードは始動時に強制ONとなる仕様で、使わない場合は都度OFFにしなければならず、ドライバーにとっては必ずしも便利な機能とは言い切れない部分があります。
ECONスイッチの効果は
実際にはどの程度、燃費が良くなるのか試してみました。
【走行条件】N-WGN(NAエンジン)・往復44km(市内20%・郊外80%)・渋滞なし・エアコン使用率(50%)
※ONとOFFを1週間ごと計測して平均値を算出
ON…25.8km/L
OFF…25.3km/L
スイッチONによる差は0.5km/Lでした…。
なんとも微妙な結果で、この程度の差では効果というか誤差とも取れます。あまり差が出なかったのは、ONにすることによる下記の要因が考えられます。
・アクセルのレスポンス低下で踏み込みが大きくなりがち
・停止~発進時、巡航速度まで加速する時間が長くなる
・一時停止や右折などアイドリングストップ不要な場面での停止~再始動
特に排気量の余裕が少ない軽自動車の場合、実際の交通状況下ではメリットが少ないです。
逆に、ECONスイッチOFFでもエコランを実践すれば燃費は伸びます。
早めのアクセルOFF
アクセルを離すと燃料供給カットが働きます。
先の交通状況から、早めにアクセルを離しての惰性走行を意識すると省燃費効果が大きいです。
瞬間燃費計が付いているクルマですと、アクセルOFFで燃費表示のバーが一気に伸びるのが分かります。
一定速度を保つ
速度を一定に保つのも省燃費には有効です。
そのためには適切な車間が必要ですが、意外と多いのが車間を詰めてくるクルマ。
車間の詰めすぎは追突する危険性が高くなるだけでなく、アクセルワークが安定しません。
ECONスイッチは常時OFF、必要に応じてON
NシリーズのECONスイッチはエンジン始動時に強制ONとなりますが、アイドリングストップキャンセラーを使用すれば常時OFFにすることができます。
私の場合は、通勤時に1ヶ所だけ長時間停止する信号がありますので、手前でECONスイッチをONにしてアイドリングストップをさせています。
ECONスイッチONによるストレスを感じながら運転するよりも、OFFにして省燃費走行すれば十分にカバーできます。