前回の異音対策の続きです。
今回はドア内部への制振シート施工と異音発生源への再対策を中心に実施しました。
制振シートの施工
再度事象を確認すると、起伏の大きい道路を走行するときのみ発生していました。そこで、振動による内装部品への共鳴を抑制するため、ドアに制振シートを施工します。
制振にはレジェトレックスが有効です。
大判での購入も可能ですが、切断時に接着ゴムがハサミに貼り付いて厄介なので、最初からカットされている物を購入。
便利なのがエーモンのボディデッドニングキットです。
使いやすい大きさにカットされているため、施工時間が大幅に短縮できます。
一万円札ほどの大きさにカットされています。
30枚入りでボリュームがあります。
ビニールシートで個別包装されているので、そのまま切断すれば接着ゴムがハサミに付きにくいメリットも。
最初に異音が出る左リアドアを施工。
貼り付ける部分を脱脂して付属のヘラで圧着。
カットする手間が不要なので快調に作業が進みます。
サービスホール奥とスピーカー周辺に施工し、1枚のドアで合計6枚を使用しました。
残りのドアとテールゲートにも貼り付けて30枚を使い切りました。
テールゲートは貼りすぎると重くなるので注意が必要です。
干渉部分の処置
制振シートを貼り終えたら、次は内装の干渉部分を処置をします。
ガタつきのある怪しい場所はこの2ヶ所。
インナードアハンドル
固定は前後のツメと上から内張りで押さえつける構造ですが、隙間があるのでクッションを貼り付け。
内張り側も押さえつける部分に。
アームレスト
ツメでの固定部分が、他のドアよりもガタが大きめでした。
押すとギシギシと鳴るので内側にクッションを貼り付け。
効果の確認
試乗確認と作業で半日ほど費やしましたが、最終的にドアの異音は消えました。
インナーハンドルとアームレストの接合部を順番に対策したころ、徐々に異音が小さくなったので、どうやらこれらが要因だったようです。
異音の発生原因には個体差があります。
内装に関しては取り外しを繰り返すと歪んだり、経年変化で隙間が大きくなったりすることもあるので、それも一因かもしれません。
音に関しては、今回制振シートも同時施工しましたが、これは効果が高いです。他のドアから出ていた小さな音は消えました。
施工後、ドアの鉄板を叩くと明らかに音が低くなります。ドアを閉めるときの音も薄っぺらい音から重みのある音に。また、制振化はオーディオにも効果的です。
軽自動車なら、1セットあればドア4枚とバックドアまで貼れます。