フロアパネルをデッドニングしました。
デッドニングとは英語の「deaden:弱める」からきています。
クルマの場合、この「弱める」ものは振動で、一言で言うと「制振」です。
クルマはさまざま振動を発生します。
デッドニングはこうした振動を抑制し、さらに吸音や遮音を追加することで車内の快適性を向上させます。カーオーディオもスピーカーを取り付けている部分(ドアやパネル)をデッドニングすることで、スピーカーの持つポテンシャルを十分に発揮させることができます。
部材を揃える
先ずは必要な部材を揃えます。大量に使うので、それぞれ大判を購入しました。
レジェトレックス
レジェトレックスは日東電工の登録商標ですが、「制振シート」のことです。
アルミシートに粘着材(ブチルゴム)が付いていますので、凸凹面への接着が容易なのが特徴です。
パネル面積の約30%に貼り付けるだけで、十分な制振・ノイズ低減効果が得られるそうです。(1m×0.5m・2枚使用)
シンサレート
3M製の高機能中綿素材で、軽量で断熱効果が高いのが特徴です。主に衣料や寝具に使われていますが、クルマの内装部品の消音材としても純正使用されています。
大きな消音効果はありませんが、非常に軽くて薄いので、内装やドアなど重量を抑えたい場所に使用します。
価格は高めなのでポイントを絞って…。(1.5m×0.5m・1枚使用)
ニードルフェルト
こちらもクルマに使われています。
繊維素材を圧縮したもので、消音性能はそれほど高くありませんが安価に手に入ります。(2m×1m・1枚使用)
ボディの空洞部分に詰めたり、フロア敷きに便利です。
ウレタンスポンジ
吸音材としてフロアに敷きます。
通常のウレタンスポンジよりも吸音効果の高いカームフレックスにしました。(2×1m巻き、1本使用)
遮音シート
建築資材ですが防音室に使われるため遮音効果が高いです。
それでいて安価。(2×1m使用)
ウレタンスポンジの上に敷きます。ハサミで簡単に切断可能なのでフロア形状に合わせて加工性しやすいのもポイントですが、やや重いのが難点です。
内装のバラシ
N-WGNの場合は下記の手順で、リア→フロントと外していきました。
テールゲートのウェザーストリップを外します。
テールゲートのロアカバーを外します。
リアのサイドシルカバーを外します。
Cピラーのロアカバーを外します。
リアシートアンダートレイを外します。
左右と中央のクリップで固定されています。
手前に引き出します。
リアシートを固定している4ヶ所のボルト(14mm)を外します。
リアシートを外すと、シートベルトを固定しているプレートが外せます。
アッパーカバーの穴を通してシートベルト固定金具を外します。
シートを車外へ出す際は、内装に傷が付くのを防止するためレール先端を養生しておきます。
リアシートはかなり重いので2人で作業すると楽です。
フロントシートレールのカバーを外して、固定しているボルト(12mm)を外します。
カバーはツメが割れやすいので、左右に広げるようにして外すのがコツです。
両席のシートベルト警告灯のカプラを外します。
こちらもシートレール先端を養生して車外へ出します。
フロントのサイドシルカバーを外します。
足元のロアカバーを左右外します。
Bピラーのロアカバーを外します。
はめ込んであるだけなので、内装はずしを隙間に入れてよじりながら外していきます。
アクセルペダル付近にある、フロアカーペットを留めているのボルトカバーを外します。
センターコンソールを外します。
奥にある左右のクリップを外します。
手前に引き出します。
アクセサリーソケットの配線を固定している金具を、少し広げて外します。
カプラを外します。
ココまでくればあと少し。
フロアカーペットが奥でつながっているためこのままでは外せません。特に影響は無いので、この部分は切ります。
フロアカーペットを外していきます。
薄いフェルトのカーペット1枚のみ…。これでは効果が期待できませんね。
フロント部分はエンジン側にニードルフェルトが貼ってあります。
センタータンク部分は制振材が少し付いていました。
フロアパネル全景。
リアタイヤハウスからトランク部は防音・制振関係は、ほぼありません。
デッドニング(フロア編②)に続きます。