パラシュート効果の低減検証でリアバンパーに穴(ダクト)加工をしてみました。
パラシュート効果とは
クルマでの「パラシュート効果」とは、走行時に車体下部を流れる空気がリアバンパー内部に入り込み、大きな空気抵抗を発生させる現象のことを言います。
ドラッグレース等ではゴール直後にパラシュートを開きますが、ブレーキだけでは短時間で減速が出来ないため空気抵抗を利用します。
これは、NHRAの動画ですが、左側のマシンはゴール直後にパラシュートが開かないアクシデントが発生し、十分な減速が出来ずにサンドトラップまで行ってしまっています。
時速300km超のマシンを直ぐに減速させられる、パラシュート効果の凄さが良く分かります。
リアバンパーに穴加工
走行中、クルマは常に空気抵抗を受けていますが、リアバンパーが大きなクルマはパラシュート効果の影響が少なからず影響していると思います。
特にパワーの小さい軽NAには不利なので、バンパーに穴を開けて空気抵抗を軽減させてみます。
ライフのバンパーには前オーナーが付けたキズがあります。
このキズを除去しつつ、バンパー内側に滞留する空気を排出させるための穴を加工します。
バンパーを外したら養生テープを使って位置決め。
十分な効果が得られるよう大きめに開けます。
ジグソーの刃を入れる穴を四隅に開けます。
ジグソーを使って切断。
バンパーはPP(ポリプロピレン)と柔らかい材質なのでサクサク切れます。
切断面を#320で整えます。
直角だとモールが浮いてしまうので左右にRを付けます。
缶スプレーのキャップで型取りしました。
切断部分に取り付けるU字モール。
ホームセンターで切り売り品を購入しました。
バンパーはかなりの厚みがあり、そのままではU字モールが差し込めないため薄く削ります。
PPは粘っこいので、最初はヤスリをカンナの要領で使い削ぎ落とす感じで。
ある程度削ったら整えます。
厚みの比較。
丸の部分が加工後ですが、かなり薄くなりました。
削る部分は角度を付ける(テーパー形状)のがポイント。
こうすることで、バンパー表面側のモールが密着して見た目がキレイになります。
U字モールを取り付けます。
バンパーとモールの固定にはPPに対応した接着剤を使います。
コニシボンドの「ウルトラ多用途SU」を使用。
バンパー裏側とU字モールの間を接着します。
付けすぎると表側にはみ出るので注意しながら。(はみ出た場合はシリコンオフで拭き取ればキレイになります)
バンパー裏側をテーパー面にしたことで、表側がキレイに密着しています。
モールの継ぎ目も、切断面を真っ直ぐにすれば目立ちません。
網は園芸用の鉢底ネットで代用。
グルーガンで外周を固定。
そのままでは接着力が不足するのでアルミテープで補強して完成です。
穴からボディが透けて見えるため、シャーシブラックを塗ります。
バンパーを戻して完成。
まとめ
デザイン的にはかなり微妙ですが、効果は何となく体感できました。
プラシーボ効果かもしれませんが、加速感が少し改善した…感もあります。
ライフなので全くカッコよくありませんが、これがスポーツカーであれば似合うことでしょう。
エアロバンパーに交換する前の実験でした。