DIYでオーディオやナビを取り付ける前に役立つ基礎知識をまとめました。
カーオーディオ/ナビのサイズ
DIN(ディン)規格
最初はドイツのカーオーディオ規格でしたが、後に国際規格として採用されました。
現在でもカーオーディオのヘッドユニットのサイズとしては「DIN」呼称が一般的です。
幅180mm×高さ50mmのものを「1DIN(ワン・ディン)」
幅180mm×高さ100mmのものを「2DIN(ツー・ディン)」と呼びます。
1DINサイズはCDプレーヤーやUSB/SD/Bluetoothなどオーディオ機能が中心となります。
2DINは1DINの2倍の高さがあるので、7インチまでのディスプレイを内蔵できます。
ナビやディスプレイオーディオが主流です。
ワイド2DIN
2DIN規格は幅180mm×高さ100mmですが、幅を200mmに拡大したものがワイド2DIN仕様です。
幅が20mm増えた分、スイッチを大きくしたりロータリーボリュームを採用したりして操作性を向上させています。
大画面ナビ
DIN規格では物理的に7インチ以上の大画面を内蔵することが不可能なので、オーディオフェイスパネルを専用設計することで、大画面を可能にしたものです。
視認性や操作性が向上されるとともに、フェイスパネルとの一体感のあるデザインになるのがメリットです。
純正やオーディオメーカー共に、8~11インチの大画面を車種別にラインナップしています。
専用設計以外の車種でもPanasonic「Strada Fシリーズ」のように、2DINスペースに大画面ナビを取り付けることもできます。
本体を2DINサイズに収めてモニターを外付けにすることで、大画面化を可能にしたナビゲーションです。
オーディオレス仕様
オーディオがレス(装着されない)仕様のことで、ユーザーが自由にオーディオやナビを装着することができます。
純正オーディオが装着されている場合は、取り外してアタッチメントを使用します。
メーカーオプション・オーディオ/ナビ
メーカーオプション(MOP)はメーカーの生産ラインで装着するもので、車種ごとに専用設計されたものです。
インテリアと一体となる専用デザインや車両連動機能などが充実しているのがメリットですが、基本的に他のオーディオ/ナビに交換ができません。
ディーラーオプション・オーディオ/ナビ
ディーラーオプション(DOP)は販売店(ディーラー)がオーディオレス仕様に装着します。
エントリーモデルからハイエンドモデルまで幅広くラインナップしています。
市販モデルよりも価格は高くなりますが、純正部品扱いとして保証を受けられるのがメリットです。
カーオーディオ/ナビの配線
オーディオ・カプラー
オーディオ/ナビ接続に必要な電源・信号類が集約されたカプラーのことで、形状・ピン数は自動車メーカー・車種・年式で異なります。
純正オーディオ/ナビの多くは車両側のカプラーをそのまま接続することが可能です。(年式や車種によりアダプターが必要な場合もあります)
オーディオハーネス
市販オーディオ/ナビは各自動車メーカーのカプラーに対応できるように、配線が個別になっています。
クルマ側のカプラーに合わせたハーネスを使用します。
ハーネスの色は規格でほぼ統一されていますので、説明書を見ながら同じ色をつなぎます。
バッテリー電源:黄色(エンジン停止時も通電)
アクセサリー電源:赤色(スタンバイ・エンジン始動中に通電)
イルミネーション:橙色(ライト点灯時に通電)
他にもフロント・リアスピーカー、ナビなら車速・バック信号なども接続します。
黒はアースなので、車体の金属部(未塗装部分)に接続します。
取付アタッチメント
市販オーディオ/ナビを取り付けるために必要な部材をセット(オールインワン)にしたものです。
ブラケット・化粧パネル・ハーネスなどがセットになっているので、取り付けに必要なものが一度に揃います。
メーカー・車種・年式から適合するアタッチメントを調べます。
RCAケーブル(AVケーブル)
コンポジット映像信号(黄色)とステレオ音声信号(赤色・白色)を接続するためのケーブル。
アナログテレビ時代から使われている接続方式で画質はHDMIに及びませんが、安価なことからリアカメラや汎用モニター、DVDプレーヤーなどの低解像度接続では現在でも主流の接続方式です。
オーディオでは、サブウーファーや外部アンプなどの接続に使用します。
HDMIケーブル
純正でも採用が増えているHDMI端子はAVケーブル接続よりも高画質接続ができます。
大画面モニターになるほど性能が活かせます。
リアカメラ接続アダプター
標準装着の純正リアカメラを流用して市販ナビに取り付けるためのアダプター。
純正は専用カプラー接続ですが、これを使うと一般的なRCA接続に変換してくれます。
GPSアンテナ
衛星からの電波を受信してナビに現在位置を表示するために必要なアンテナで、金属プレート(付属または純正ブラケット)の上に設置します。
設置位置はダッシュボード上や純正と同様に内部に設置します。(ダッシュボードの樹脂材質は電波を透過するで受信感度は問題ありません)
映像・音声入力/出力
ナビを中核としたシステムアップに使用する端子で、カメラ・リアモニター・サブウーファーなどを接続します。
機種によっては専用のハーネスが必要となる場合があります。
地デジ用フィルムアンテナ
地上デジタル放送(フルセグ・ワンセグ)を受信するために必要なアンテナで、取付説明書に沿ってフロントガラスへ貼ります。
ワンセグ搭載モデルは片側、フルセグ搭載モデルは両側に貼ります。
ラジオアンテナ用ハーネス
ラジオアンテナは純正がカプラー接続に対して、市販オーディオ/ナビはJASOプラグ。
適合する変換ハーネスを用意します。(取付アタッチメントには同梱されています)
まとめ
規格は共通している部分が多いですが、一部自動車メーカーや車種によって異なる部分もあります。
基本を理解しておくと、違いが分かりやすいです。
取り付けに際しては、車種別に取り付け方法を記載したページがあります。
オーディオ/ナビ取り付けに必要な情報が網羅されていますので、事前準備・確認にも役立ちます。